キャリコンが上手になるための3つのポイント
皆様こんにちは!キャリアコンサルタントの中園久美子です。
キャリアコンサルタントは、資格を取得してからの自己研鑽をいかに積んでいくかが、本物のキャリアコンサルタントになれるかどうかの分かれ目だと、私は思います。
今日は、本物のキャリアコンサルタントになりたい人のために3つのポイントをお伝えしましょう。
■異邦人になる
キャリアカウンセリングでは、相談者のお話をまずはしっかりと聴くことを大切にしています。
この「聴く」ということを、「聞く」で終わってはいないでしょうか。
私たちは、相談者が話したことを一字一句漏らさないように一生懸命聞きます。
でも、それは相談者の発言を聞いているだけで、相談者の本当に伝えたいこと、訴えたいことを聴いているとはいえません。
言葉だけでなく、表情やしぐさ、声のトーンやスピードなどからも、その人がいったい何を訴えているのかを受け止めなくてはならないのです。
また、相談者が発したお悩みや感情を自分の辞書や枠組みだけで理解したつもりになってはいないでしょうか。
例えば「上司のパワハラが辛くて会社を辞めたい」と相談を受けたとき、相談者の言う「パワハラ」とキャリアコンサルタントが捉えた「パワハラ」は違います。
相談者の「辛い」とキャリアコンサルタントの感じる「辛い」も違うはず。
相談者の世界に一歩足を踏み入れたら、「異邦人」のように「相談者をもっと知りたい、理解したい」とする姿勢を大切にしたいですね。
■解決しない
キャリアコンサルタントは、相談者のお悩みを解決するのがお仕事のひとつです。
とはいえ、お悩みを簡単に解決できないところがキャリアの難しいところ。
なぜなら、キャリアは相談者の人生そのものであり、その解決方法は無限にあるともいえるし、一方で簡単に解決できないから相談に来ているとも言えるからです。
私たちキャリアコンサルタントは、相談者がどんな方法でそのお悩みを解決するのか、温かく見守りながら、足りないところをサポートする存在であるべきだと思います。
そのためにも、どんなお悩みなのか、何に困っているのか、どうしてそのことが気になるのか、そのことにどんな意味があるのか、。
相談者にとことん聴くことは、相談者が自分の悩みを整理し、解決への第一歩を歩み始めるきっかけになるとも言えます。
キャリアコンサルタントが解決するのではなく、相談者が解決できるようにサポートする。
そのように、相談者が成長できる関わりをするのが、本物のキャリアコンサルタントと言えるのではないでしょうか。
■矢印を向ける
よくあるキャリアコンサルタントからのご相談に「この質問でいいのか」「この応答はよいのか」と問われることがあります。
その「いい」「よい」はいったい何を基準にしているのでしょうか。
そんな風に迷うときは、「キャリアコンサルティングとはなにか」「キャリアコンサルティングを行った後はどうなるとよいのか」を考えてみる必要があります。
その答えは人さまざまでしょう。
いずれにしても言えることは、「この質問」「この応答」はキャリアコンサルタントのことを指しています。その意識の矢印が自分に向いている限り、その質問がいいかどうかの答えは導き出せないでしょう。
矢印は相談者に向ける
そうるすことで、キャリアコンサルティングの本質を理解することにもつながり、「この質問はいいか」「この応答はよいか」の答えを得られるかもしれません。