企業内キャリアコンサルティングの効果

2020年07月28日

皆様こんにちは!キャリアコンサルタントの中園久美子です。昨日に引き続き、セルフ・キャリアドック制度のメインとなるキャリアコンサルティングについて、本日はお話したいと思います。

■企業内でのキャリア形成支援

キャリアコンサルティングは、従業員おひとりおひとりのキャリア・お仕事・人生を今以上により良くするための相談の時間です。とはいえ、働く場所もあり、明日する仕事もあって、目標とミッションを与えられているから、そんなこと自分で考える必要ないんじゃないの?と思われる人もいるかもしれません。

もちろん、これからの人生に何の問題もなく、会社が決めた目標になんの疑いもなく進んでいける人には、キャリアコンサルティングは必要ありません。


仕事の量が膨大に増えた、大丈夫かなあ

本当にやりたい仕事がみつかったけどなんて言おう・・・

会社の方針が変わったので、もうこの会社にはいられない

このまま自分はこの会社でずっと働き続けるのかなあ

本当にやりたかったことはいつできるのだろう・・・

こんな風に少しでも思ってしまうのだったら、それは「自分のキャリア」について主体的に考えているということなんです。

■50分で変わるもの

キャリアコンサルティングは通常50分行います。

もちろんご相談の内容は人によってそれぞれですが、これまで多かったご相談内容としては、会社への不満を訴える人が多かったように思いました。とはいえ、それら会社へのご意見をヒアリングする場ではありませんので、そのような不満をどうご自分で解決できるかを一緒に考える時間として、キャリアコンサルティングは行われます。

50分で何も変化がない方もいらっしゃいます。
それでも、日頃誰にも言えない不満を言葉にすることで、なんだかすっきりして笑顔を取り戻す方もいらっしゃいました。

自分が大切にしていたことをキャリアコンサルタントが傾聴し、「あなたはそれで大丈夫」と励ますだけで、「明日からまた頑張れそう!」と元気よく戻られる方もいらっしゃいます。

大きな問題を抱えている人は、何が問題で、その問題は自分では解決できないけれど、他の行政機関や支援団体が解決してくれそう、と解決の糸口を見つけられる方もいらっしゃいました。また、問題は職場にあると思っていたのが、実は家庭内のことが原因ということに気づき、家に帰って家族と相談する方もいらっしゃいました。

具体的な行動変容にはつながらない場合でも、そのきっかけになったり、問題を整理するために、キャリアコンサルティングは働く人にとっては貴重な時間になるのです。

■複数回がおすすめ

過去のセルフ・キャリアドックでは、個別のキャリアコンサルティングを1回こっきりしかしない企業が大半でした。しかし、たった1回こっきりでは、状況を把握しただけにすぎず、効果を持続させるためには、複数回の実施が効果的です。

1.キャリアコンサルティングの実施⇒問題の把握

2.研修の実施⇒問題解決のための知識とワーク

3.2回目のキャリアコンサルティング⇒効果の確認と継続支援

離職率の軽減、労働生産性の向上、業績のアップを目指すためには、従業員ひとりひとりの問題を解決し、それを積み重ねることが重要です。

経営者の皆様自身が、まずキャリアコンサルティングを受けてみることをおすすめいたします。