論述試験「そう思うことのなにが悪いの?」
皆さまこんにちは!キャリアコンサルタントの中園久美子です。
本日は、1か月後に控えた技能士試験の論述問題についてお話しようと思います。
■そう思うことのなにが悪いの?
論述問題の解答でよくあるのが、「相談者が〇〇と思っていること」というもの。この〇〇には、ネガティブな表現がよく入ります。「短絡的に辞めようと」や「誰にも相談せず行動しようと」などです。
着眼点はとてもよいのですが、冷静に考えてみると、私たちもそのように思うことってないでしょうか。
会社が人員整理をし始めた。次は自分じゃないかと思うと首を切られる前に早めに退職を考えた方がよいのではないか。
若い頃からやってみたかったカフェの経営。友人に相談したが「あと少しで定年だろ。定年してからでも遅くはないじゃん。」と言われた。
そう考えると、「〇〇と思っている」ということは、「問題」ではありません。
■専門家として考えてみよう
私たちはキャリアの専門家です。専門家として何が問題なのかをしっかりと言語化する必要があります。
短絡的に辞めようと思っていることから、現実吟味ができておらず、計画性のなさが問題である。
誰にも相談していないことから、周囲の意見に耳を傾けず、孤立してしまっていることが問題である。
専門家として「問題はなにか」にアンテナをたてながら、問題文を読み進めてみると、「思っている」ことから「問題である」にたどり着きそうですね。
■問題点は解決の糸口になる
このようにして、問題点を言語化できれば、今度はそれが解決の糸口になります。
実現可能か、プロセスを書き出してもらい、具体的なプランについて検証してもらう。
周囲の人で支援をしてくれる人、アドバイスをしてくれる人がいないかなど、将来のビジョンにつながりそうな人脈について考えてもらう。
ぜひ、一歩前に進んだ解答を書いて欲しいと思います。
皆様のご応募お待ちしております。