2級技能士:問題解決脳になってはいませんか

2020年12月23日

■問題解決脳とは

キャリアコンサルタントの仕事のひとつに面談があります。
目の前の相談者の問題を把握し、その問題を一緒に解決していくのがねらいです。

とはいえ、相談者がみんな何かに困って相談に来るわけではありません。
愚痴を聴いてもらいたくて来るかもしれませんし、励ましてもらいたくて来るのかもしれません。
中には、誰かに行けと言われて渋々来る人もいます。

そういった相談者のことをわかろうとせず、頭ごなしに「相談者は何か解決したい問題を持っている」と思い込んでいるキャリアコンサルタントの脳を、「問題解決脳」といいます。私がネーミングしました(笑)

■仕事を辞めたいAさんの場合

仕事を辞めたいと言っているAさん。

長年の希望だった正社員の仕事にやっと就くことができたのに、職場の環境になれなくてわずか2週間で辞めたいとご相談に来られました。

すぐにでも辞めたいAさんでしたが、周囲に相談してみても一様に「せっかく正社員になれたのだからもう少し頑張ってみたら」と言われるいっぽうです。


キャリアコンサルタントのあなたは、どのように関わりますか?


私は、そんなAさんの「辞めたい」という気持ちに寄り添い、じっくりとお話をお聴きしました。

すると、先ほどまで「辞めたい」と言っていたAさんでしたが、「人手が足りないから社長から辞めないでくれと言われている。あと1か月だったら頑張れそうな気がする。1か月たったら辞めようと思う。」とご自分でしばらくの間継続することを決断されました。

■問題把握をするために

相談者の話をとことん、じっくりお聴きすると、相談者が訴えていることがだんだんとわかってきます。
相談者が自分の問題、お悩みを整理するためには、何が起こり、その出来事をどうとらえ、どうしたいか、語ってもらわなければ、相談者自身もわかりません。

相談者がわからないのですから、私たちが短時間でわかるはずもありません。

相談者のお話をしっかりと聴く姿勢をもち、相談者がどうしたいのか一緒に思いをはせる。これができれば、相談者の「問題把握」は自然とできることでしょう。

問題解決脳にならず、まずはじっくりと傾聴すること
そうすることで相談者の問題をがっちりと把握することができますよ。

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