【技能士2級】論述試験に合格しよう「主訴を把握するとは」
皆様こんにちは!キャリアコンサルタントの中園久美子です。
前回に引き続き、技能士2級の論述について具体的に解説していきますね。
今日は、問い1についてです。
「相談者の相談したい問題について」を論述します。
■相談者の相談したい問題とはなにか
この問題は、相談者の主訴はなにかを問うています。
主訴とはいったいなんでしょうか。
「患者が医者に申し立てる症状のうちの主要なもの」(コトバンク)とあります。
キャリアコンサルティングに置き換えると、「相談者がキャリアコンサルタントに申し立てるお困りごとのうちの主要なもの」と言ってもよいでしょう。
ということは、「お腹が痛いと言っている」は「お腹が痛いからなんとかしてほしい」と訴えており、「〇〇がかゆい」は「かゆいから何とかしてほしい」が申したてということです。
ですので、「相談者は会社を辞めるか否か迷っている」は「迷っていて自分では決められなくて困っている」まで読み取る必要があります。
さらに付け加えるなら、「主要なもの」とありますので、逐語全体を通して一番大きなお悩みをキャッチする必要があるのです。
■具体的にどう考えていけばよいか
主訴は相談者が訴えていること。
そのため、CLの第一声(最初の部分)や最後のほうでも相談者が繰り返し言っていることをまとめてみることで、主訴の見当がついてきます。
また、出来事や事実だけでなく、その状況をどうとらえたから「問題だ」と思ったかも整理する必要があるでしょう。
そのためにも、相談者の感情が表れているところ、相談者がイライラしているところ、もじもじしているところ、苦しんでいるところに着目する必要がありそうですね。
■どうまとめたらよいか
相談者が訴えている問題を整理したら、解答用紙にていねいな字で書いていきます。
与えられている行数をほぼ埋める形で書いていくと良いでしょう。
出来事や感情をバランスよく書き込み、最終的にはどう困っていて何を訴えているかを書く必要があります。
キャリアコンサルタントが思う「相談者はどうしたらいいか」は放っておいて、「相談者はどうなりたいと言っているのか」を意識しながらまとめてみましょう。